「もっと収入を増やしたい」「自分のスキルを試したい」「将来のために経験を積みたい」――。
そんな思いから、副業や兼業に興味を持っている方は多いのではないでしょうか？
政府も多様な働き方を推進するため、副業・兼業を応援しています。しかし、先日、厚生労働省から発表された衝撃的な調査結果をご存知でしょうか？
なんと、副業・兼業をしている人の割合がわずか3%にとどまっているというのです！
「え、たった3%？ もっと多くの人がやってるイメージだったけど…」
そう思った方も多いはず。そして、この「広まらない壁」の正体が、意外なところにありました。
今回は、この調査結果と、政府が来年にも法改正を目指している背景について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます！
1. 副業・兼業ってそもそも何？
まず、副業・兼業という言葉について、簡単に確認しておきましょう。
- 副業（ふくぎょう）：本業とは別に、収入を得るために行う仕事のこと。
- 兼業（けんぎょう）：複数の仕事を掛け持ちして行うこと。
どちらも「本業以外の仕事」という点で共通していますが、副業は「片手間」のようなイメージ、兼業は「複数の仕事がメイン」のようなイメージで使われることが多いです。
政府は、労働人口の減少や働き方の多様化に対応するため、企業が副業・兼業を認めやすいように「モデル就業規則」というルールを改定したり、「ガイドライン」を策定したりして、副業・兼業の普及を進めてきました。
2. なぜ3%しかいないの？ 最大の壁は「労働時間管理」だった！
期待に反して、副業・兼業が広まらない最大の原因として、厚生労働省の調査で浮かび上がってきたのが、**「労働時間管理の難しさ」**です。
「労働時間管理ってどういうこと？」
具体的には、次のような問題が挙げられます。
- 本業と副業・兼業の合計労働時間の把握が難しい：例えば、本業で1日8時間働いた後、副業で2時間働いた場合、合計10時間になりますよね。企業は、従業員の労働時間を正確に把握し、健康を管理する義務があります。しかし、副業・兼業となると、別の会社や個人事業主として働くため、合計時間を把握するのが非常に難しいのです。
- 長時間労働のリスク：副業・兼業によって、知らないうちに労働時間が長くなり、従業員の心身の健康を損なうリスクがあります。企業としては、従業員が過労にならないよう、労働時間をきちんと管理したいと考えています。
- 残業代の計算が複雑に：もし副業・兼業で働く時間が長くなり、合計労働時間が法定労働時間（原則1日8時間、週40時間）を超えた場合、残業代が発生します。しかし、本業と副業・兼業、どちらの会社が残業代を支払うのか、といった計算が非常に複雑になる可能性があります。
つまり、企業側からすると、「副業・兼業を認めたいけれど、従業員の健康管理や残業代の計算が複雑になるから、なかなか許可できない…」というのが本音としてあったのです。
3. 政府が来年にも法改正を目指すワケ
このような状況を受け、政府、特に厚生労働省は、この「労働時間管理の壁」を乗り越えるために、来年（2026年）にも労働基準法の改正を目指す動きを見せています。
法改正の具体的な内容はまだ検討中ですが、以下のような方向性が考えられます。
- 労働時間の上限設定の見直し：現在、労働基準法では、事業所ごとに労働時間の上限が定められていますが、副業・兼業の場合の合計労働時間について、新しい考え方が導入される可能性があります。
- 企業間の情報共有の仕組み作り：本業の企業と副業・兼業先の企業が、従業員の労働時間に関する情報をスムーズに共有できるような仕組みが検討されるかもしれません。
- 残業代の支払いルールの明確化：本業と副業・兼業の合計労働時間で残業が発生した場合の、それぞれの企業が支払うべき残業代のルールが明確になる可能性があります。
これらの法改正によって、企業は従業員の労働時間をより把握しやすくなり、安心して副業・兼業を認めることができるようになることが期待されています。
4. まとめ：副業・兼業は「当たり前」の時代へ？
今回の厚生労働省の調査結果は、副業・兼業の普及にはまだ課題があることを示しましたが、政府が積極的に法改正に動くことで、その状況は大きく変わる可能性があります。
もし法改正が実現すれば、企業側も副業・兼業を受け入れやすくなり、私たち労働者にとっても、より柔軟な働き方が選択できるようになるでしょう。
「いつか副業を始めてみたい！」と考えている皆さんにとっては、まさに追い風が吹くかもしれませんね。
今後の法改正の動きに注目しつつ、自分に合った働き方を考えてみる良い機会になりそうです！
【今日のポイント】
- 副業・兼業をしている人は現在わずか3%
- 広まらない最大の壁は、「労働時間管理の難しさ」
- 政府は、この課題を解決するため、来年にも労働基準法の改正を目指している
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